【参考書】『大山壇の 基本から身につける数学1・Aの計算力(KADOKAWA)』の紹介

参考書

今回はKADOKAWAの『大山壇の 基本から身につける数学1・Aの計算力』(大山 壇著)を紹介したいと思います。高校数学における数学IAの計算力養成を目的とした参考書です。計算でもたつく、計算ミスが多くて困っている……そんな方にピッタリの本書について話をしたいと思います。

この本の対象となる人

  • 「計算力がない!」と悩む人
  • 教科書の問題を解くのにも手間取る人
  • うまい解き方を知りたい人
  • これから数学IAを学ぶ人

となります。この本に関しては数学IAの範囲を学習していなくて読み進めることができます。学力層としては河合塾の偏差値(数学)で、~50と言った感じでしょうか。公式や定理の利用も覚束ない人や計算力に自信がない人方であれば、どなたでも対象になります。

どんな本なの?

定義の確認や公式の証明が詳しく書いてある

本の構成は、用語・記号の定義、公式の証明が詳しく書かれており、それを踏まえたうえで例や例題を通して計算の仕方を解説しております。そのやり方も単なる裏技的なものではなく、定義から出発してごく自然な解法です。また、学習者が再現しやすい解法が取られているのも特徴です。

とにかく、問題を解く際の方針や実際の解答での計算について非常に詳しく書かれています。一部の問題集などで見られる「いきなり解答が始まる」や「途中計算が所々省略されている」などが極めて少ないのが特徴です。また、間違えやすいところや知っておくと良いことなど補足事項も書いてあり、親切な作りになっています。

定期試験で6~7割、全国模試で平均点レベルに設定されている

本書は、定期テストで6~7割、全国模試で平均点をきっちりとるために必要最低限の内容に限定して書かれております。したがって、基礎固めに特化した参考書という位置づけになります。「計算ミスが多くて困っている人」や「公式や定理の利用もままならない人」向けになりますので、用途に応じて使ってほしいと思います。

インプットとアウトプットのハイブリット型

「例」「例題」を通読し理解することにより教科書レベルの基本・標準問題の解法や考え方が網羅できます。それを活用する練習として「類題」がありますので、インプットとアウトプットが1冊でできるようになっております。学校での授業の予習・復習、定期試験対策の1冊として重宝すると思います。

個人的におススメな使い方

イチから計算力を付けたい人は前から順々に読む

本書では

  • 数値計算・多項式
  • 2次関数
  • 方程式・不等式
  • 図形・三角比
  • 場合の数・確率
  • 整数の性質
  • データの分析

の7つの章に分けられております。イチから計算力を付けたい人や全般的に公式・定理があやふやな人は、前から一つずつ取り組んで欲しいと思います。その際、これまでの自分の解法(計算方法)と著者の解法との違いを意識しながら学習してみてください。上手く行きやすい方法を真似ることで、多くの学びがあると思います。

必ず「類題」を解く

「例」「例題」の解説を読んだ後「ふむふむ」と納得するだけではだめです。かならず時間を取って、自分で手を動かし問題を解くようにしてみてください。言うまでもありませんが、まずは著者のやり方に沿った計算方法で解くことが大切です(どの解法も自然に馴染む解法だと思います)。

手を動かすことによって初めてしっかりと定着するものです。読んで「わかる」こととやってみて「できる」ことは違います。そこの意識を持ちながら問題に取り組みましょう。やり方を見て満足しているようではダメです。

以上のことを踏まえてこの本に興味を持たれた方はぜひ一度本書を手に取ってみてください。

今回紹介した本は大山壇の 基本から身につける数学1・Aの計算力

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