センターの過去問は共通テストの対策に使えるのかどうかを気にしている受験生も多いと思います。数学に限っての話にはなってしまいますが、今回はこのテーマで話をしたいと思います。なお、 2020年5月5日現在において大学入試センターから発表された内容をもとに話します。
まずは共通テスト【数学】の出題形式を確認
数学①では「数学 I」と「数学I・数学A」の2科目から1科目を選択して受験します。「数学I・数学A」 を受験した場合『数学A』の3項目「場合の数と確率、整数の性質、図形の性質」の中から問題を選択して解答する必要があります。
数学②では「数学II」「数学II・数学B」「簿記・会計」「情報関係基礎」の4科目から1科目を選択して受験します。「数学II・数学B」を受験した場合『数学B』の3項目「数列、ベクトル、確率分布と統計的な推測」の中から問題を選択して解答する必要があります。
【解答形式】
数学①、数学②ともにマーク式です。散々騒がれた記述式については導入見送りになっております。
【配点と解答時間】
数学①:70分で100点 数学②:60分で100点
となっており、数学①と数学②で解答時間が異なりますので注意が必要です。
出題・作問意図から考えるセンター過去問の立ち位置
では、共通テストの数学においてセンター試験の過去問が使えるのか否かの話に移りたいと思います。筆者の見解を述べると、共通テストに向けたいくつかの対策(やるべきこと)の中に取り入れても良いと考えています。これについてもう少し詳しく話をします。
過去の遺物にしておくのは勿体ない
大学入学共通テストは従来の知識・技能偏重型の試験から、知識・技能を基にそれを活用する思考力・判断力・表現力、また主体性・協働性・多様性などを問う試験と定義されております。したがって、どちらかと言えば知識・技能+\( \alpha \) (思考力)を問う試験だったセンター試験よりも問われる内容の種類が増えております。ここで、注意しておきたいのが「知識・技能が不要になったわけではない」ということです。「知識・技能」を備えたうえで、それをどう活用したり表現できるかを問う試験だということです。ですので、「知識・技能」の養成という観点で考えるとセンター試験の過去問を活用することは一定の効果があるこことでしょう。それと同時に共通テストの試行調査をもとにした共通テスト対策問題集や各予備校の模試などを使って対策を講じていくのが良いと思われます。
難易度はセンター試験と比べてどうなのか?
平成29年度と平成30年度に行われた試行調査(平成29年度、平成30年度)の結果を見ると、高校生にとってはセンター試験よりも難しかったようです。ですので、共通テスト初年度については次のことが考えられます。
予想①:試行調査よりも難易度を下げてセンター試験の難易度に近づけてくる
予想②:試行調査とセンター試験の難易度の中間に寄せてくる
また、少なくとも数学においては共通テストが開始されて数年も経てば、おそらく難易度が上がってくるのではないかと思います(過去のセンター試験の難易度の変化をみるとそれが伺えます)。
共通テスト【数学】対策のためにやって欲しいこと
対策の基本は○○○にあり
これから共通テストに向けて対策を始める方も多いと思います。その人たちのためにおススメしたいのは、教科書に書いてある定義の確認や公式・定理の証明法の確認です。
平成30年度の試行調査【数学I・数学A】の問題の中に正弦定理の証明に関するものがありました。これまでのセンター試験ではこういったタイプの設問はまず見かけることがなかったですが、定理(教科書で扱われていないものを含む)の証明に関する出題も考えられますので、教科書を丁寧に学習するようにしてみてください。特に共通テストの出題範囲を一通り学習し終えた方については、改めて教科書を学習してみると最初に勉強したころと違う視点をもつことができると思います。
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