【問題集】『数学Ⅲ 重要事項完全習得編(河合出版)』の紹介

入試数学

今回は河合出版の『数学Ⅲ 重要事項完全習得編』(堀尾豊孝 著)の紹介です。数学IIIの範囲における基本知識と重要事項を網羅して、数学IIIの頻出テーマをマスターしたいという人には良い参考書だと思いますので、これについて話をします。

この本の対象となる人

  • 受験科目に数学IIIが必要な人
  • 数学IIIにおける頻出テーマをマスターしたい人

となります。この本に関しては数学IA・IIB・IIIにおける公式や定理を一通り使える状態であることが望ましいです。基礎・基本からの学習が必要な人は教科書や初学者向けの参考書などで学習をしたうえで、取り組むとよいでしょう。学力層としては河合塾の偏差値(数学)で50~と言った感じでしょうか。もちろん、意欲的な受験生についてはこの偏差値に到達していなくても解説がかなり丁寧なので、それほど心配しなくても大丈夫です。

どんな本なの?

数学IIIにおける頻出テーマを厳選して解説されている

本の構成としては数学IIIを各単元に分けて頻出テーマを一つ一つ丁寧に解説しております。単に解法を説明しているだけでなく、テーマの本質的な説明、陥りやすいミス、注意してほしいことが紙面の許す限り書き込まれているのが特徴です。

問題のレベルは入試の基礎~標準レベル

本書で扱われている問題はどれも入試の標準~やや難レベルの問題です。典型的な問題を中心に配置されているので、入試において落とせない問題を網羅することができます。

「数学IIIの学習にどれくらいの時間と問題量をこなせばいいのかわからない」や「何から手をつければ良いのかわからない」という悩みを持つ受験生も多いと思います。その人たちにとって、最初にやるべき問題集の一つが本書と言えます。

インプットとアウトプットのハイブリッド型の参考書

本書はインプットとアウトプットが同時にできるハイブリッド型の参考書です。各問題を一度自分で解いた後で、「解答」および「解説講義」をしっかりと読むようにしましょう。問題を解いて答えの数値だけ確認して終わりとせず、仮に答えの数値が合っていたとしても著者の考えを知ることで、対応できる問題の数が増えてきます。

個人的におススメな使い方

苦手な単元から取り組んでみる

本書は単元ごとの学習ができるように問題(211問)が配置されています。

  • 複素数平面・・・・・・15問
  • いろいろな関数・・・・5問
  • 極限・・・・・・・・・16問
  • 微分法・・・・・・・・24問
  • 積分法・・・・・・・・28問
  • 2次曲線・・・・・・・・14問
  • 演習問題・・・・・・・111問

ですので、苦手な単元から問題解いて「解答」および「解説講義」をしっかりと読むようにするとよいでしょう。そのうえで「数学IIIの必勝ポイント」と呼ばれる重要事項のまとめを確認するようにしてください。最後のまとめをすることで、類似問題が出たときに正解しやすくなります。

巻末の演習問題から先に解いてみる

「入試レベルの問題の中でどのような問題ができないのかがわからない」という人もいると思います。また、入試の基本レベルの問題は解けるという人は巻末にある演習問題から解いてみると良いでしょう。問題数は111題あり、数学IIIの範囲から満遍なく出題されています。問題番号と対応する単元は次のようになります。

  • 1~14・・・・・複素数平面
  • 15~20 ・・・・いろいろな関数
  • 21~38・・・・極限
  • 39~62・・・・微分法
  • 63~102・・・・積分法
  • 103~111・・・・2次曲線

各単元の問題を解いてみて、自分が最初に取り組むべき分野を判断するのも悪くないでしょう。必ずしも「最初から順々に」でなくとも良いと考えておりますが、必ず「解答」と「解説講義」をきちんと読むようにしてください。

以上のことを踏まえてこの本の興味を持たれた方はぜひ一度本書を手に取ってみてください。

今回紹介した本は数学III 重要事項完全習得編 (河合塾シリーズ)

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