今回は来年の大学受験を目指す高3生で、この2ヶ月間まともに勉強ができなかった人を対象に残りの休校期間中にしておくべき数学の学習内容に関して話をしたいと思います。
「休校が始まって2ヶ月ぐらい経つけど、何をいまさら…」との声も聞こえてきそうですが、2ヶ月ぐらい経った今だからこそ「振り返り」も含めて話をしたいとも思います。
この2ヶ月どれくらい勉強できました?
さて、この質問に対して皆さんの反応はどうでしょう。学校の授業もなく、部活もなく、そのうえ塾の授業もなかった人もいると思います。通常の春休みや夏休みよりも十分に学習する時間があったはずです。ですが、こちらの調査によると自宅での1日の勉強時間が2時間以下の割合は約7割だそうです。これが現実でしょう。
確実に差が開いています
受験の世界では夏休みが天王山と言われており、1日の勉強時間の目標が10時間だの12時間だのというのを聞いたこともあるでしょう。休校前に「夏休みから本気を出す」や「部活が終わってから本気モード」などと青写真を描いていた人で、未だに勉強に気持ちが向かない人は本当に危ないです。この休校期間を(誤解を恐れずに言えば)千載一遇のチャンスと捉えて頑張っている生徒もいます。この2ヶ月間、1日10時間勉強してきた生徒と1日2時間程度しか勉強してこなかった生徒では単純計算で10×60ー2×60=480時間の差がすでについています。この差は夏休みの40日間分の勉強時間に相当します。まずはこれを認識しましょう。
「家で勉強できない」は言い訳です
「だって家では集中して勉強できないし」という方もいると思います。ですが、学校で受けられたはずの授業時間(1日5,6時間)よりも学習時間が減っているという状況の人は、単なる言い訳です。
「とは言っても出来ないものは出来ない!」という人は自宅で集中できる環境を整えられるように努力しましたか?「勉強中は漫画やゲームなどを手の届かないところに置く」「スマホは動画やオンライン授業以外極力使わない」などです。それでも、兄弟がいたり親がリモートワークをしていて落ち着かないというのであれば、格安ホテルを取ってそこにこもって1人勉強合宿のようなことも可能でしょう。まだまだ、努力と工夫の余地があるのではないでしょうか。それからです。
これからすぐにでも取り掛かってほしいこと
「じゃぁ、遅れを取り戻すために何をすれば良いの?」ということですが、次のことを提案します。(すでに頑張っている人はそのまま頑張ってください)
予習よりも○○を優先
結論から言いますと、数学の学習においては予習よりも既習分野の基礎固めを優先してください。理由ですが、一度習っている分野を勉強する方がまだ習っていない分野を予習するよりも勉強しやすいからです。学校があったときは日々の授業や部活などに追われてじっくり勉強する時間がとれなかった人も多いと思います。どのみち既習分野の基礎固めをしなければいけわけですから、ここに時間を集中的に使うべきです。高3生であれば数学IIBまでの範囲を一通り学習している方がほとんどですし、特に文系の人は今後、入試問題の演習が中心になっていきます。その時に基礎が出来ていないと学校や塾・予備校の授業についていくことが困難になってしまいます。もうすでについていけてない人は早急に取り掛かりましょう。理系の人も数学IIIの学習中に三角・指数・対数関数の知識やベクトル、数列の知識を使います。このあたりの分野に弱いと数学IIIの学習に支障をきたしますので、やはり必然です。
どこで差別化するかを常に考えよう
大学受験は絶対評価ではなく相対評価です。他の受験生よりも差別化できるかどうかがカギを握ります。「みんなが頑張るから自分も頑張る」ということももちろん大切ですが、「みんなが頑張っていないところでいかに頑張れるか」ということを考えながら勉強をしていきましょう。
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