今回は東京出版の「教科書NEXT」というシリーズの『図形と方程式の集中講義』を紹介したいと思います。この「教科書NEXT」シリーズはあまり知らないという人も多いともいますが、個人的には良い参考書だと思いますので、これについて話をしたいと思います。
この本の対象となる人のタイプは次の4つ
- 教科書と入試とのギャップを埋めたい人
- トピックごとに整理し理解を深めたい人
- 図形と方程式をより深く理解したい人
- 図形と方程式を得意分野にしたい人
となります。また対象となる学力層としては河合塾の偏差値(数学)で55~と言った感じでしょうか。もちろんこれに達していない方でも、この本の中で読めそうなところや興味がある部分だけ拾い読みすることも可能なので、まずは手に取ってみるのも良いでしょう。
どんな本なの?
「大学への数学」執筆者が書いているが、中身は意外と丁寧?
本の出版元は「東京出版」という会社で、「大学への数学」とその関連書籍を出版している会社です。「大学への数学」と聞くと「数学好きが読む本」というイメージを持たれる人も多いかと思いますが、こちらの『図形と方程式の集中講義』はかなり丁寧に内容が書かれています。
本の構成としてはテーマごとに39のセクションに分けて解説されており、それを理解するための例題の解説も比較的丁寧に書かれております。一応、教科書での学習が一通り終えていることを前提としておりますが、必要に応じて教科書の内容から解説をはじめているところも多いです。
重要な概念や手法などが詳しく説明されている
各テーマでは教科書の重要事項や入試で必須の項目だけでなく、是非とも身につけておきたい手法や発展的な内容なども詳しく解説されています。なので、難関大学受験者には特に参考になるかと思います。
どちらかと言うとインプット型
概念の説明や手法の解説が中心ですの、自分で問題を解いていく系の問題集ではありません。この本で理解したことを適当な(現状の学力にあった)問題集を使ってアウトプットするようにすると良いと思います。
個人的におススメな使い方
トピックごとに読むと効率的
この本の目次のところを見てもらうとわかるのですが、39のセクションが
- 点と直線
- 円などの曲線
- 移動
- 軌跡・領域など
- 座標の応用
の5つに分けられております。この5つのトピックについて「読めそうなもの」や「興味・関心のあるもの」から読んでみると良いと思います。特に難関大学志望の方は「軌跡・領域など」のところに載っている手法(逆手流やファクシミリの原理)については是非身につけてほしいと思います。
拾い読みから始めるのもOK
この本の中には発展的な内容や一つのテーマを深堀したものも含まれていますので、すべてを完璧にという姿勢だとちょっと大変かもしれません。ですので、最初は各セクションの中から「理解して使ってみたい」と思うところを中心に拾い読みするのも良いと思います。「一から順々に」という読み方はあまりおススメではありません。
以上のことを踏まえてこの本の興味を持たれた方はぜひ一度本書を手に取ってみてください。
今回紹介した本は図形と方程式の集中講義 (教科書Next)
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