共通じゃない共通テストの受験で気を付けておきたいことVol.1

共通テスト

新型コロナウイルスの影響により、2021年度の共通テストに関しては例年とは違うスケジュール感になっています。刻々と変わる状況の中で徐々に入試に関する情報も出始めてきましたので、その中で気を付けておきたいことを書こうと思います。

出願期間中に共通テストを受ける?

一般選抜の出願期間中に追試を行う

7月14日時点で発表されている情報では令和3年度共通テストの日程は次のようになります。

  • 2021年1月16、17日(大学入学共通テスト①)
  • 2021年1月30、31日(大学入学共通テスト②)
  • 2021年2月13、14日(大学入学共通テスト(特例追試験))

1月16、17日の日程についてはよいのですが、問題は国立大学を受験する場合の各大学・学部の一般選抜への出願期間が、1月25日から2月5日と例年通りであることです。例年までの大学入試のシステムに関して知識のある方であれば、これは違和感を感じることではないでしょうか。通常、国立大学を志望する受験生は

  1. 旧センター試験の受験
  2. 予備校のセンターリサーチの結果をもとに出願先の決定
  3. 受験大学へ出願

という流れが一般的です。しかし、2021年度に関しては30、31日で受験する受験生の場合、共通テストを受ける前もしくは受験後にすぐ出願をしなければいけないことになってしまいます。共通テストの自己採点をもとに出願先を決める人がほとんどだとは思いますが、出願先を熟慮する時間が圧倒的に足りないのは火を見るよりも明らかです。こう考えると、30、31日の日程で受験するのは一般的に言って不利ではないかと思われます。なお、30、31日の日程で受験できるのは『新型コロナウイルス感染症の影響に伴う学業の遅れを在学する学校長に認められた者(現役生)、及び1月16日、17日に実施する試験の追試験を受験する者』になります。

また2月13、14日の試験は1月30、31日の追試験として実施されますので、出願の時点でこの日程を指定することはできないでしょう。(追試の追試という位置付けです)

予備校のセンターリサーチに影響がある?

どちらの日程でどれだけの受験生が受験するか分からない。

例年であればセンター試験を受験後、大手予備校が実施するセンターリサーチの結果をもとに出願大学・学部を決めます。しかし受験生がそれぞれの日程に割れてしまうとリサーチの精度が落ちてしまい、出願先の決定が難しくなってしまうのではないかという懸念があります。

16、17日の日程で受験する場合、30、31日に受験する受験生の結果が反映されていないので、これはなかなか難しい問題です。

総合型選抜の出願にも影響

これまでAO入試と言われていた入試方法の中にセンター試験を課す大学・学部もありました。例えば、東北大学のAO入試Ⅲ期のようなものです。AO入試の出願時期は秋から冬にかけて行われるイメージを持たれている人もいるかもしれませんが、こちらのAO入試は出願期間がセンター試験後すぐに設定されていました(2020度入試)。

ですが、30、31日の日程でどの程度の受験生が受験するのか分からない状況ですので、例年上記のような出願スケジュールをとっていた大学も変更をしてくる可能性があります。もし、総合型選抜での出願を考えているのであれば、大学側の発表に注視しておくようにしましょう。

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