【参考書】『数学 整数 分野別 標準問題精講(旺文社)』の紹介

入試数学

今回は旺文社の『数学 整数 分野別 標準問題精講』(大山 壇 著)の紹介です。難関大学で頻出分野である「整数」に絞って書かれいます。整数問題でライバルに差をつけたい受験生には良い参考書だと思いますので、これについて話をします。

この本の対象となる人

  • 難関・最難関大学を志望する受験生
  • 整数問題でライバルに差をつけたいの受験生

となります。この本に関しては数学IA・IIBにおける典型問題(教科書の章末問題レベル)が解ける状態であることが望ましいです。学力層としては河合塾の偏差値(数学)で55~と言った感じでしょうか。もちろん、意欲的な受験生についてはこの偏差値に到達していなくても解説がかなり丁寧なので、それほど心配しなくても大丈夫です。

どんな本なの?

「整数問題」における知っておくべき解法・知識が、もれなく学習できる。

本書は2部構成になっており、第1部は共通テスト、中堅レベルまでの大学入試対策を想定しており、第2部では東大・京大・医学部などの難関大対策用の問題になっております。単に解法を説明しているだけでなく、テーマの本質的な説明や注意してほしいことが紙面の許す限り書き込まれているのが特徴です。

問題のレベルは入試の標準~やや難レベル

本書で扱われている問題はどれも入試の標準~やや難レベルです。受験生の視点では難しいと感じられる問題が多いかもしれませんが、入試の実際を考えると本書のレベルがちょうど良いと感じられます。特に初見で解けなかった問題は、解説をキチンと読み再度問題を解いてみて自分の理解度を深めていくようにしていけば、自ずと問題のレベルと自分の実力のギャップが埋まっていくことでしょう。

インプットとアウトプットのハイブリッド型の参考書

本書はインプットとアウトプットが同時にできるハイブリッド型の参考書です。各問題を一度自分で解いた後で、「精講」および「解答」の部分をしっかりと読むようにしましょう。問題を解いて結果だけを確認して終わりとせず、著者の解答・解説をしっかり読むことで、対応できる問題の数が増えてきます。

難関大学では安易な解法暗記だけでは対応できない問題が出されます。それらは必ずしも難問であるわけではなく、習得した解法・技術を深めていれば解けるように工夫された問題がほとんどです。本書ではそのようなところまで到達できるように配慮された問題集と言えます。

個人的におススメな使い方

まずは第1部の問題から解いてみる

本書は

  • 第1部(共通テスト、中堅レベルまでの大学入試対策)・・・・36問
  • 第2部(東大・京大・医学部対策)・・・・・・・・・・・・・20問

の構成になっております。問題のパートと解答のパートが分かれているので、まずは第1部の問題から解いてみるようにしましょう。そのうえで、「精講」や「解答」の部分をしっかりと読み、出来なかった問題は再度解くようにしてみてください。なお、「演習問題」も第1部では31問ついていますので、ぜひ解いてみると良いでしょう。

東大・京大・医学部志望の受験生については必ず第2部まで解くようにしてみてください。解けなかった問題に対しては、「解法・知識の定着が足りていないから解けなかった」のか「解法・知識の応用能力が足りなかったから解けなかったのか」で、学習の仕方が変わってくると思います。前者の場合は第1部に戻って復習することをおススメします。また、後者の場合はこれまで通り「精講」や「解答」の部分をしっかりと読み、理解を深めるようにしましょう。

第1部の0章にキチンと取り組む

第1部では「論理」の部分を確認するための0章があります。すぐに整数問題に取り組みたいと思う人も多いと思いますが、「論理」の部分をキチンと復習してから取り組んだ方が結果的に理解や速かったり、深いところまで理解しやすいと思います。ぜひ取り組むようにしましょう。

以上のことを踏まえてこの本の興味を持たれた方はぜひ一度本書を手に取ってみてください。

今回紹介した本は数学 整数 分野別標準問題精講

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