【参考書】『改訂版 世界一わかりやすい 九大の理系数学(KADOKAWA)』の紹介

参考書

今回はKADOKAWAの『改訂版 世界一わかりやすい 九大の理系数学』を紹介したいと思います。九州大学の理系学部を志望している受験生にとっては最良の書籍の一つだと思いますので、これについて話をしたいと思います。

この本の対象となる人

  • 九州大学の理系学部を志望している人
  • 九州大学の入試で数学を合格ラインまで引き上げたい人

となります。この本に関しては九州大学の入試(数学)における出題範囲を一通り学習していることを前提としており、教科書の例題レベルから「チャート式」などの網羅系参考書に収録されている典型問題などについては習得している必要があるでしょう。また、学力としては河合塾の偏差値(数学)で60~と言った感じでしょうか。

どんな本なの?

自学自習が出来る過去問集

前期日程過去14年度分の問題一題一題に詳細な分析が書かれており、具体的なアドバイスと学習目標を明確に示しております。また、試験本番でも再現できるような「減点されない答案」「論理的な筋道」に配慮した模範解答を掲載しており、出題意図や問題背景のエッセンスを詳述するなど、過去問研究に非常に役立つ情報が満載です。

問題を解く際の方針や実際の解答での計算について詳しく書かれています。過去問集でありがちな「いきなり解答が始まる」や「途中計算が所々省略されている」などが少ないのが特徴です。そして「別解」はもちろん「研究」の箇所には学習のエッセンスとなる内容も書いてあり、親切な作りになっています。

傾向と対策も充実

本書では九大理系数学の傾向と対策が充実しております。例えば『近年の九州大学の数学は比較的標準的な問題を中心とした出題が続いているため、まずは「標準」とされる問題、「やや難」や「難」とされる問題の(1)をしっかり復習するように』といった具合に示されております。また、九州大学が好みそうなテーマやキーワードについても分析されているので、本書の隅々まで目を通しましょう。

アウトプット型の書籍

まずは過去問集の位置づけとして時間を計りながら1年分ずつ解くようにして下さい。模範解答は自分で再現できるように配慮されておりますので、解答解説をじっくり読み込み再度自分で問題を解くようにすると良いでしょう。これらの過程を経ることで九大入試数学に特化したアウトプットが可能になります。インプット型の参考書のような使い方は適さないので、注意してください。

個人的におススメな使い方

必ず「問題を見てやるべきこと」を読む

本書はおおまかに言って

  • 資料編
  • 問題編
  • 解答・解説編

の3つに分けられております。特に「解答・解説編」では解説に入る前に「問題を見てやるべきこと」が書いてあります。この部分は言うなれば「問題が解ける人の視点・着眼点」です。問題が解けない人の特徴の一つとして、問題が解ける人の見方を知らないということがあります(この差は非常に大きいです)。ぜひ問題が解ける人がどのような視点を持っているか知ったうえで解答・解説を読むようにしてください。

必ず「九州大受験生のための重要公式・定義まとめ」を読む

九州大学においては、高校数学の教科書に載っている公式の証明・定義に関する出題が目立ちます。やってみるとわかりますが、受験生にとっては案外キチンと解答できないことも多いものです。まずは本書に載っているものをマスターし、次いで他の公式・定義に広げていくことをおススメします

以上のことを踏まえてこの本の興味を持たれた方はぜひ一度本書を手に取ってみてください。

今回紹介した本は改訂版 世界一わかりやすい 九大の理系数学

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