大学受験に向けて夏休み頃までに行うべきことの一つに「基礎固め」があります。今回は基礎固めにおススメな問題集を一つご紹介します。この記事の対象となるのは
- 大学受験に向けて基礎固めをしたい受験生(主に偏差値50以下)
- 既習分野だけでも大学受験の基礎問題に取り組みたい非受験学年の方
『大学への数学』関連書籍にも易しい問題集がある
『月刊 大学への数学(東京出版)』という書籍をご存じでしょうか?数学好きの中高生や学校教員の方が好みそうな内容を扱った大学受験用書籍です。中にはマニアックな内容も含まれているので、数学ができる方でも好みが分かれる本ですが、個人的には非常に参考になる書籍であると思います。そして、この書籍にはいくつもの関連書籍(増刊号を含む)があり、関連書籍についてはもう少し色々な読者層向けに編集されているためか、月刊誌よりも関連書籍の方が広く読まれているかもしれません。
さて、そのような『大学への数学』ですが、今回紹介するのは増刊号の「入試数学の基礎徹底 」です。
【数学IA・IIB】「入試数学の基礎徹底 」とは?
「入試数学の基礎徹底」は入試数学における基礎レベルの問題だけを厳選した問題です。ここでいう入試数学における基礎レベルは、教科書の節末・章末問題レベルぐらいかそれよりやや上だと思ってください。また、載っている問題はすべて数学IA・IIBの範囲から出されおり、単元ごとに問題が並んでいます。そのため、仮にすべての分野を学習していなくても既習分野から問題を解くことが可能です。
問題は200問程度あり各単元の定番問題が多いので、定石の確認に最適です。
使い方&注意点
次に使い方に移ります。まず、先ほども述べたように基本的には単元・分野ごとに問題が並んでいるので、分野をまたいだ融合問題はほとんどありません。したがって、すべての分野を学習していなくても既習分野から問題を解くことができます。そこで次の3点について確認すると良いでしょう。
公式・定理の使い方を意識しよう
いざ、受験勉強を始めてみると痛感することですが、しばらく使っていない公式や定理などは「あれっ、なんだったっけ?」と手が止まりかけてしまいます。また、あやふやなまま計算を進めてしまい正解に辿り着けないこともしばしばあるものです。「以前はできたから大丈夫」と油断せず、以前と同様に問題が解けるかを確認しながら学習を進めてみてください。
定石が使いこなせているかを確認しよう
公式や定理の使い方の確認と同時に行ってほしいのは定石の確認です。この問題集には入試において絶対に習得しておかなければいけない問題が並んでおります。その中には、今後難問に挑むための定石も含まれていますので、定石がきちんと身についているかもう一度点検しておきましょう。ちなみにここで言っている定石とは文字定数が入った方程式の解の個数を求めるときにしばし活用する「文字定数の分離」や、確率の問題での「余事象の利用」などです。
解答目標時間を意識しよう
公式や定理、定石の確認が出来て問題が解けたときに気を付けてほしいのが解答時間です。この問題集のいいところは解答の目標時間が記載されているところです。概ねどの問題も10分~15分程度で解ける問題が収録されているので、目標時間内に解けるかどうかも気にしましょう。というのも数学の成績がいい人は易問を素早く正確に解いています。それに比べて数学が苦手だったり成績が悪い人は計算が遅かったり解答に時間がかかっています。基礎的な問題に対してうんうん悩みながらなんとか正解に辿り着けているようでは基礎力が十分あるとは言えません。問題が解けたからそれで良し!とせず、ぱっぱっと解けるまで演習を積んで下さい。
今回紹介した書籍はこちら
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