【それ20年前の話ですよ】東進の意外と知られていない話

雑談

2010年代後半から大手予備校として認識されるようになってきた「東進」ですが、「東進ハイスクール」と「東進衛星予備校」の2種類があって違いが分かりにいためか、所々誤解されていたり情報が古いものを目にすることがあります。中には20年前のことを今もそうだとする内容も見受けられます。そこで今回は雑談としてこれらの誤りについて話をしたいと思います。

「そういうお前は何を知ってんだよ?」と思われるかもしれませんが、実を言いますと筆者は2012年~2017年頃まで地方のとある東進衛星予備校の校舎で勤務しておりました。そこでの経験も踏まえてお話します。

そもそも東進ハイスクールと東進衛星予備校の違いって何?

まずは簡単に違いについて話しておきたいと思います。以下、東進ハイスクールは「ハイスクール」、東進衛星予備校は「衛星予備校」ということにします。

「ハイスクール」→〇〇 「衛星予備校」→△△

ハイスクールとは「株式会社ナガセ」という会社が直営で校舎管理を行っている塾・予備校になります。ですので、ハイスクールの社員は基本的にナガセという会社の社員ということになります。一方、(例外を除いて)衛星予備校はナガセという会社とは独立した塾・予備校がフランチャイズとなり運営しております。 ちなみにフランチャイズとは、フランチャイズに加盟する会社が、フランチャイズ本部から、お店の看板、確立されたサービスや商品を使う権利をもらい、その対価をフランチャイズ本部に支払うという仕組みです。 したがって、衛星予備校の職員は基本的にナガセという会社の社員ではありません。そのためか、ナガセの社員の人からは衛星予備校のことを「加盟校」と呼ばれることも多いです。

映像授業の内容に違いはないけれど、××には違いがある!?

塾・予備校の「主力商品」とも言える授業に関してはハイスクールも衛星予備校も原則映像授業です。「原則」としたのは一部の衛星予備校の校舎では対面式のライブ授業を行っていますが、それはその衛星予備校を運営する塾・予備校の職員が行っているものであり、東進の映像授業の講師が直接行っているわけではありません。

映像授業もライブ配信ではなく、予め収録された授業をインターネット回線でPCやスマホ・タブレットなどで受講する形で、その部分についてはハイスクールも衛星予備校も変わりありません。しかし、違いがあるとすれば、衛星予備校はもともと地域に根ざした塾・予備校であることが多く、独自の学習指導ノウハウを構築しております。そのノウハウとナガセの映像授業を組み合わせることによって指導しているので、「ハイスクール」と「衛星予備校」の間で指導方針が微妙に異なる場合があります。もう少し具体的にいうと、A県で大手とされるB塾が運営する衛星予備校では地元国立大の受験指導ノウハウを持っているため、本部が推奨する学習プラン通りではなかったりすることもあるということです。

ちなみにおススメされる講座(授業)も少し違ったりします。これはコンビニを例に考えるとわかりやすいかもしれません。例えば同じセブンイレブンでもお店によって品ぞろえがちょっと違いますよね。それはお店ごとにちょっとずつニーズが異なり、過去のデータをもとに「売れ筋の商品」を売ろうとするからです。それと同じように、A塾が母体となって運営する衛星予備校とB塾が母体となって運営する衛星予備校で、それぞれの塾の指導ノウハウが違うためおススメされる講座や講座数が違うこともあります。ですので、入学を考える場合には比較検討すると良いと思います。

ネットに転がっている情報は古い!?

最新の情報も更新されておりますが、「未だにこんなこと言っている人がいるのか」と思うようなものも見受けられます。さすがにこれは無いよなというものをピックアップして話をしていきます。

≪それ20年くらい前の話です≫

【 東進ハイスクールで有名講師の授業を生で受けることができる 】

Yahoo知恵袋で先日見かけました。結論から言うと、(ごく一部の例外を除いて)ハイスクールでの生授業はとっくの昔に廃止されてます。 回答された日付を見ると 2019年9月24日ということですが、これはもう少し調べてからご回答された方が良いと思います。

【「衛星予備校」には『担任、担任助手の制度がない校舎もある』】

こちらのサイトでは「担任、担任助手の制度がない校舎もある」と書いてありますが、20年前は確かにそうでした。(ちなみにハイスクールでも2000年ぐらいまでは、担任指導が徹底されていなかったみたいです)しかし、いつの頃からか衛星予備校での学習指導の中にも「制度」として組み込まれるようになりました。(僻地のため担任助手を常駐させることが困難な校舎が存在することはあります)ですので、入学の際には『担任指導費』を払う必要がありますので、ご注意ください。

(どこの塾でもそうですが)ハイスクールや衛星予備校への入学を検討する場合はどのような人たちが生徒を指導しているのかをしっかり見極めるようにすることをおススメします。

「ハイスクール」の人は「衛星予備校」のことをそんなに知らない!?

意外かもしれませんが本当です。そもそも別の会社の人なので当たり前です。したがって、ハイスクールの校舎の職員に衛星予備校のことを聞いても、有益なことを教えてもらえることは少ないでしょう。それどころか、「ハイスクール」の方が「衛星予備校」よりも質の高い指導を受けることができると言っている職員・スタッフもいるようです。(ハイスクールのとある校舎のブログを見るとわかります)

ハイスクールや衛星予備校では本部主催の研修会があります。そこで他社の衛星予備校の方とお話しすることもあるのですが、すごい指導をされて生徒の成績を伸ばしている方もいらっしゃいます。そのような先生は研修中に指導内容で工夫している点などをプレゼンしたりしていました。おそらく今もそのような研修があるかと思います。

何度も言いますが、ハイスクールや衛星予備校に入塾を検討している方はそこで指導している人をしっかりと見て、どのような工夫をしているのか聞いてみると良いと思います。研修を受けていますので、プロとしての学習・受験指導をできるようになっていますが、それが自分にとって合う物のなのかをきちんと考えて判断するようにしてください。

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