高校の図形問題が出来ないのはなぜ?

学習法

高校生になってから図形がらみの問題が解けなくなったという人多いのではないのでしょうか。小学校や中学校の時までは得意だったはずの図形問題が途端に解けなくなってしまい、苦手意識を持ってしまったということもたまに聞きます。今回はその理由について考えてみたいと思います。

中学までの図形問題との違いが理由

そもそも着眼点が違う

中学校までの図形の問題というと、うまい補助線を引いたり図形の相似・直角三角形の三平方の定理を用いて解くという印象が強いと思います。もちろんこれらの観点は必要なこともありますが、これらばかりに意識を引っ張られると高校の問題は解けなくなってしまします。というのも、中学までの図形問題というのはいわば「初等幾何」の問題であり、高校の図形絡みの問題ではそこに座標などを導入して「解析幾何」の問題として解くようになってきます。したがってこの観点を身に付けなければ、学習が進むにつれてなかなか問題を解くことが出来なくなって行くので、注意しましょう。

数IIIが絡んで来ればなおさら解けない

高校の図形絡みの問題では数IIIの知識を使わないと解けないような問題が存在します。例えば、放物線のような曲線の長さを求める問題ですが、これは一般的に言って積分を利用しなければ求めるのが困難(できない?)です。

解くための道具・心構えを見直そう

三角比・三角関数・ベクトルの扱いに慣れよう

高校の図形絡みの問題を解くためには「道具」の整備が必要です。中学までは少ない知識、道具で如何にして解くかだったのですが、高校の数学ではそこに三角比・三角関数・ベクトルなどを必要に応じて用いて解くことが求められます。その際、「この問題はどの知識・道具を使って解くのか?」という「知識・道具の絞り込み(選択)」の練習をしなければ、手が動くようになりません。今述べた「知識・道具の絞り込み(選択)」の練習をぜひしてほしいと思います。

必要に応じて座標を導入して問題を考えてみる

高校の図形の問題では座標を導入して考えると上手くいく問題も一定数存在します。最初から座標が設定されている問題ならまだしも、自分で座標を設定することに慣れていない人も多いと思います。その練習には数IIの教科書で扱われることが多い、中線定理の証明などが良いと思います。ちょっとずつでよいのでそのような問題に触れていきましょう。行動を起さねば先に進むことはできません。

大学入試で数IIIまで必要であれば、複素数平面にも時間を割く

複素数平面の分野を苦手にしている人も多いと思います。原因の一つは絶対的に学習が足りないというものです。数IIIの分野で入試頻出と言えば、どうしても微積と極限です。複素数平面はどちらかというと後回しになりがちです。それに加えて、複素数での計算と図形がどのようにリンクするのか今一つピンと来ないため、どうしても苦手意識が出てきてしまい学習時間が少なくなっているのが現状でしょう。ですが、複素数平面自体、教科書で割かれているページ数はせいぜい30ページ程度です。微積分や極限に比べて覚えるべきことも少ないので、リターンが多い分野かなと個人的には思います。ですので、複素数平面にも学習時間を割くようにしましょう。

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